ドラクエ9は当初、無視するつもりでした。理由はいくつもあります。
- ドラクエ派ではなくFF派だから
- RPGは時間が掛かりすぎる形に進化してしまい、新作の大作RPGはやってられないから
- まだ終わってないRPGを何本も抱えている (ドラクエ8も終わってない) が、終わらせたい
- DSは持ってないし、さして欲しいとも思わない (Xbox 360とWiiまで買い込んでこれ以上ハードを増やしたくない)
- そもそも携帯ゲーム機のゲームに好印象がない (主にPSPによる印象)
- 昔買ったレベル5のゲームが明らかに駄作だったし、レベル5開発のドラクエ8の第1印象も良くない
しかし、たまたま以下の記事をネットで見かけて少し興味を持ちました。
- 主人公キャラを自由にカスタマイズして作成し、それをすれ違い通信経由で交換できる
更に以下の点が追い打ちを掛けました。
- ドラクエ8がつまらないという第1印象は裏切られ、中盤から凄く面白くなる。特にゼシカを操作キャラにしてバニー姿にすれば最高だ
- レベル5提供のTVアニメ、イナズマイレブンが非常に優れた作品であり、特に注目に値する (伝説のドラゴンクエストだと? 笑わせないでくれたまえ)
というわけで、遅ればせながらドラクエ9を予約しました。
すれ違い通信などを前提とするなら、みんながやっている旬の時期にプレイしなければ意味がありませんので、発売日前後の入手は必須と考えました。
ちなみに下高井戸のTOP BOYは無くなってしまったので、今回はネットで予約しました。
入手までのドタバタ §
ACE COMBAT ZERO以来のドタバタになったので経緯を書いておきます。
予約はアマゾン経由でゲームラボという会社に入りました。まあそこまでは良いです。
第1の問題は発売日の2日前に佐川による発送の通知が来たこと。これは、佐川の内部でいろいろ手間が掛かるから早めに出して、実際の到着は発売日かと思いきや。
第2の問題は発売日の前日の午前中に持ってきたこと。いやそれはまずいだろう。ドラクエ級の大作で、こんなに簡単にフライングゲットできたら業者的にまずいだろう。しかし、その時にたまたま家に誰もおらず、持ち帰られてしまいました。
第3の問題はドライバーに電話を入れて再配達を依頼したにも関わらず持ってこなかったこと。これで、フライングゲットは幻となりました。
第4の問題は翌日つまり発売日の朝9時頃に持ってきたのに、不在のため持ち帰りというステータスになったこと。少なくとも佐川のサイトのトラッキング情報はそうなっていました。しかし、この時間は母も私もしっかり家にいて、不在はあり得ません。
結局、即座にドライバーに電話を入れたところ、30分と待たずに持ってきました。
ACE COMBAT ZEROのときは「発売日を過ぎて何日待っても持ってこない」であり、今回は発売日の午前中にゲットできたので、被害のレベルがまるで違います。しかし、放っておくと家にいるのに不在扱いされ、再配達の依頼も忘れられかねない、というリスクを感じさせたので、かなりヒヤヒヤしました。
第1印象 §
まずオープニング。
これは大傑作です。
ドラクエ8のときの、単調でイマイチ広がらないオープニングとは全く比較になりません。さすが、イナズマイレブンのレベル5です。
これはアニメとして良いという話だけではありません。
それもありますが、そうではありません。
まず最初のバトルシーン。
- 突進する主人公
- しかし、モンスターの攻撃で兜が飛ばされて頭が露出
- それでも突進する主人公
- すかさず仲間の僧侶(?)がスクルト(?)
- 更に仲間の魔法使い(?)が主人公の剣に魔法剣サンダラ(ではないと思うがそんな感じ)
- 更にモンスターの攻撃を仲間のナイトが「かばう」でダメージを肩代わり (いや、ドラクエにナイトはいないと思うが)
- そして、モンスターに攻撃する主人公
この一連のシーケンスには、あるべきRPGの爽快なプレイが体現されています。パーティーによるRPGの醍醐味はみんなで力を合わせて勝つ……ですが、それはみんなで攻撃することを意味しません。ひたすら経験値を貯めてみんなで殴り、殴られたら回復する……というのは、RPGの本来あるべき楽しみ方ではありません。やはり、補助魔法を駆使し、属性を活用し、不利を覆して強敵に勝つのが本来あるべきスタイルでしょう。特に、弱体魔法が効かない強敵と戦う場合は、仲間の強化が基本です。とすれば、このオープニングでやっていることは、そのようなあるべきプレイそのもののお手本であり、それをオープニングで見せることはプレイヤーをあるべきプレイスタイルに無意識的に誘導する効能もあり、とても優れた演出だと思います。
それから、このオープニングはキャラの低等身の感じを裏切って、かなり大人っぽいですね。そこも好感です。
主人公は男か女かという問題 §
ゲーム開始直後、主人公は男か女かという問題に悩みました。
1人プレイなら、文句なく主人公は女です。ずっと見ているキャラクターは異性の方が気持ちが良いし、伝統的にドラクエには女にしか装備できないアイテム等があります。
しかし、通信による協力プレイなどを行うと、主人公はプレイヤーの分身と見なされ、ネカマに見えてしまいます。これはちょっと面白くありません。
結局、プレイ時間の99%は1人プレイと割り切って、アキという緑の髪、緑の目の女性キャラをメイクしました。(この名前は、ケロロ軍曹の日向家のママの名前から)
初プレイ §
上の画面と下の画面を行ったり来たりする状況に目を白黒。DSは初体験なのだ。
しかし、イベントのムービーの描き方や、戦闘時のカメラがよくまわるムービー演出など、非常によく出来ています。
ドラクエ8の場合と違って、主人公が何者かもすぐ分かり、果たすべき使命も理解できました。
1回の戦闘を行い、そのまま天使の世界に行き、そこでセーブ。初回のプレイは終了です。
ここまでの感想 §
ドラクエというシリーズを初期の段階で支えたのはチュンソフトであり、中村光一氏であったといえます。実際の開発現場ではいろいろあったと伝え聞きますが、中村光一氏の非凡な才能抜きで、ドラクエという作品は成立しなかったと考えられます。いかに堀井雄二、鳥山明、すぎやまこういちといった面々に非凡な才能があろうとも、彼らが作り出すものは素材であってゲームそのものではありません。最終的に素材が優れたゲームになるためには、そこで別種の能力やセンスが必要とされるわけです。
そのような点で、チュンソフトが開発から抜けたあとのドラクエはどこか物足りない感覚がありました。良くできたRPGではあっても、それだけでドラクエとして期待される水準ではない、という印象がありました。
しかし、ドラクエ9の第1印象は「全て満たされた!」(物足りなさとは無縁だ!!)でした。レベル5よ、よくぞここまで到達した!!
いや本当に、DSだからといって無視しないで買って良かったと思います。
ドラクエだから、ではなく、レベル5のドラクエだから、という理由でワクワクしながら続きをやろうと思います。(仕事もいっぱいなので、なかなか進まないと思いますが)